相田さん

食事のたびに果物をすすめていたら、「日本の果物は高いので、日本人は月に1回しか食べない」って聞いてきたのに、どうしてそんなに果物を勧めるのかって聞かれて返答に困りました。
日本人は月に1回しか食べないなんて、誰が話したのでしょうか?びっくりです!

彼女は、我が家へ来る前に2,3日研修を受けてきたのですが、そこで食事にだされたフルーツの残りも我が家へもってきたくらいなので、よっぽどフルーツが好きなのかなーと思ったのです。



旅行から帰って、留守中の新聞を読んでいたら野田新首相が、相田みつをさんの詩を演説で引用されて話題になっているという記事があった。
相田さんと聞くだけで、つい昔のことを思い出し胸が熱くなってきます。
相田さんがまだ存命中、絵手紙仲間から相田さんの本を紹介され、すぐ書店にかけこみ一冊だけあった詩画集「にんげんだもの」を買い求めてきました。
早速開いてみたら「つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの」の文字が、、、
書体が素朴でくだけていてやわらかさが感じられ、、とってもあったかく親しみを感じました。
当事私は人生の生き方がわからず、「わたしの前に道はない」という状態でした。

そして絵手紙と出会い、芸術の勉強をして、芸術家のことばにたくさん救われていきました。
「いい手紙を書くには、、、」ということもたくさん学びました。
いい手紙とは、達筆で難しいことばを使うことだと思っていた私には、目からうろこでした。
感動したらそのままの気持ちで、、、、飾らないで自分のこころのままでいいんんだよ。わらべのこころが大切なんだよ等々と教えていただきました。それなら私にだってできる、と自信がでてきました。
相田さんの書からは、悩んでいたことの答えがたくさんみつかり、心のなかに入ってきて暖かく包み込んでくれます。涙がとめどもなく溢れてきました。

相田さんの本との出会いは、まるで人生の師に巡り会ったようでした。
毎日毎日本をめくってはことばを噛み締めていました。

この感動と感謝の気持ちをぜひ作者に伝えたいと思って、相田さんにそのままの気持ちを書いて送りました。
それから数日後、相田さんからおはがきが届いたのです!
信じられない気持ちでした!!!

私の気持ちが伝わったんだっていう喜びの気持ちでいっぱいでした。

それ以来、お世話になった方たちに相田さんのご本を贈り物にするようになりました。

その数年後、相田さんが亡くなったという記事を見つけました。
大変残念な気持ちでいっぱいでした。

それからまもなく、日本橋のデパートで相田さんの追悼展が行われているというので出かけたのですが、遅くなってしまってもうすぐ閉店という時間でした。
会場には、お客さんもいなくなっていてたのですが、息子さんご夫妻だけがいらしたので、
息子さんに、私がご尊父さまの相田さんからお手紙をいただいた話をしました。
息子さんはとても驚かれて「父には毎日たくさんの方から手紙が来るけど、返事はほとんど書かないんですよ。あなたはラッキーでしたね!」というようなことをおっしゃってとても喜んでくださり、会場にあったお葉書を数枚プレゼントまでしてくださったのです。

その息子さんのお言葉は、わたしの心の底を震わせ胸を熱くさせてくれました。

帰途の電車のなかで、さっきいただいた葉書を眺めていたら、隣席の会社員の方から「いいこと書いてありますね〜」と声をかけられ、嬉しくなりその方に一枚差し上げてしまいました。

その後、あちこちで相田さんの詩を見かけるようになりました。

相田さんからいただいたお葉書は生涯の大事な宝物となりました。