歓迎パーティ


関西の旅から帰った翌日の夜は、国際交流基金から招待された留学生の歓迎パーティがありました。
翌日からはホームステイが始ります。
いつもだったら、旅行から帰ったら疲れてしばらくはのんびり過ごすところだったのですが、今回は、急遽ホームスティを引き受けてしまったので、疲れたなんていってられません。
中国の高校生30数人が日本国中の高校に散らばって1年間留学生活を送ります。

高校に入ってから日本語を習ったというのですが、わずか1年半くらいの学習で日常会話ができ、日本の学校の授業も大体理解できる生徒さんだそうです。
日中のお偉い方たちのご挨拶がありましたが、良好な日中関係を維持していくためにもとても大事な交流事業だということを話されました。
留学生代表の女生徒さんは、努力して互いの文化を理解し日中の架け橋になりたいというような立派な挨拶をされました。
これらの挨拶を聞いたら背筋がピーンとなるようでした。
歓談の時間になりいろいろな方たちと親しくお話ができたのですが、報道人も何人かいらしてたので、一人の記者さんと話したらほとんど日本語ができなかったのです。
それを見ていた一人の女子留学生が早速通訳を買って出てくれたのです。
今まで、世界の高校や大学の日本語教師たちをたくさんホームステイしてきたのですが、その教師たちと遜色ないぐらいの日本語会話能力でびっくりしました。

翌日は高校まで迎えに行き我が家へ。
我が家が引き受けたのは、遼寧省出身の女子高校生。
バスから降りて我が家へ向かって歩いてたら盆栽のある家の前を通って「わーきれい!」って感動していました。いつも見ている盆栽のある風景を何も感じなくなっていた私でした。あらためて日本の文化を実感させてもらいました。
自宅で荷物を整理したりしてくつろいでもらったのですが、冷蔵庫に入れておいて下さいとこんな可愛いりんごを二つもってきました。「日本は果物が高いっていうから中国からもってきました」って。

果物にこんなに気をつかってるなんてかわいそうだと思って、買い物に何度か一緒に行き、なんでも好きな果物をとってくださいと言ってるのですが、「高ーいからいいです。いいです」って全然手に取ろうとしないのです。
「日本の果物はとても高いから自分の家の庭に果物の木を植えたほうがいいですよ」って(笑)
中国と比べたら日本は物価が高いのでとても心配しているようです。

我が家での最初の朝食には、とりあえず日本の代表的な食品「納豆」を出してみせてあげました。2,3粒箸でつまんで口に入れたとたん「エー!なんでこんなものを日本人は食べるんですかー!?」即却下されました!
外国人の多くは、納豆の匂いにびっくりし日本人がなぜこんなものを食べるのか不思議がるそうですが、世界の食べ物の中にもこのようなものがいろいろあるのではないでしょうか。
以前、我が家にオーストラリアの留学生が来たときは、「ベジマイトhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%B8%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%88をもってきてくれたのですが、そのときは私たちも匂いをかいでびっくりでした。

月曜日からバスで20分余りの高校に通うことになりました。
翌々日の夕食に餃子を作ることにしました。
学校から帰った彼女は、手伝いたい!といっていろいろ話しながら餃子の包み方を教えてくれました。

両親が働いて忙しいので、幼い頃祖母に世話してもらっていたので、おばあちゃんに餃子の包み方を教えてもらったのだそうです。
餃子の具や包み方はいろいろあってその家々の特徴があるそうです。
お正月はもちろん親戚中が集まる機会には、みんなでおしゃべりしながらわいわいと餃子を作るのが中国流のようです。
餃子が完成しました。
フライパンで焼こうとしたところで、待ったがかかりました。「餃子はどのようにして食べますか?焼くつもりですか、、、ダメダメ お湯のなかに入れるのが美味しいんですよ!」って忠告されました。
中国の方たちと食べるときは、水餃子だということを忘れていました。
いままでには何度もたくさんの中国人のお客さんたちと一緒に餃子の皮から作ってとってもおいしい水餃子を食べていたんです。
タレも自分の好きなものだといってニンニクを刻んだりして作ってくれました。
やっぱり水餃子は美味しい!

両親の祖父二人は日本語が上手だそうです。
遼寧省は日本が支配していた満州と言われていた地域ですから、多分その当事の名残りなんでしょうね。こういうことから歴史的なことを感じてしまいます。

中国の子どもたちは一人っ子で甘やかされてわがままになっているといって、最近は「小皇帝」と呼ばれるようになっていると言われています。
何年か前中国の中学生男子をホームステイしたときは、ちょっとそういう雰囲気を感じたことがありました。
今回もちょっと身構えました。
中国の学校生活などを聞いたり学校のホームページを検索したりしていろいろわかったのですが、彼女の学校生活は親元を離れ寮生活でした。
早朝に起きて夜遅く寝るまでとても厳しい規律正しい生活を送ってるのだそうです。
スパルタで英才教育の学校でした。
日本にはないような教育です。
英語は、幼いころから教育を受けていてネィテイブと同じような話し方で
普通に欧米人と会話ができるようです。

中国のいまどきの教育などがわかってとても興味深く思いました。
このような教育を受けてきてるので、質実剛健で順応性があり一緒に暮らすのに心配はいらないようです。