土光敏夫さん

また西荻の101歳の安藤久蔵さんのお話し会に行って来ました。
今回の選挙の結果の感想や、尖閣問題、植民地をもってた当時の日本地図の様子など話したあと、大学生のころの話しになりました。
神保町で政治関係の本をもって歩いていたり、汽車の中で「こんな世の中ちょっとおかしいよね」などとしゃべってただけで、すぐに特高がやってきて警察につれていかれたとのこと。いたるところへ特高が潜んでたそうです。
20−30人の人が集まる行事はすべて警察に届出しなければならなかったそうで、それは結婚式でも葬式も。
これらは前置きで、そのあと日本を代表する企業の創業者たちとの出会いと交流について話されました。
遠洋漁業では船に鯨がたくさん追突してくるので、航海が終わったら船を修理に出さなくてはならないのです。
石川島播磨工業に修理にだしたのですが、修理期間中は網元の安藤さんは監督を兼ねて待機してるのです。
そこで社長の土光敏夫さんと出会ったのでした。
最初に出会ったとき掃除夫だと思ってた人があとで土光社長だとわかって驚き、社員に対する思いやり、
その後、御自宅を訪ねた時は粗末な家と質素な生活に驚いたのだそうです。
何千人もの社員を抱える社長の生活とは信じられないものだったそうです。
経団連会長の土光さんの生活が生前NHKTVで放映されたとき、私も見たのですが、ほんとうにあのままの土光さんだったようです。
メザシが好きな土光さんというのも本当で、安藤さんもイワシが好物と聞いて持参したのだそうです。
安藤さんが接した土光敏夫さんは、まるでドラマか小説みたいな話しでした。
石川島播磨工業で待機してる間、ぶらぶら散歩してたら鉄骨の組立作業してる人たちがいたので、何やってるのかと聞いたら、「そのうちわかるよ」って言われたそうで、、、それが東京タワーだったのです!

友人につれられラジオの修理に行った先がソニーの井深さん盛田さんがややってた小さな看板のかかった工場だった話、計算機で有名なあの会社の創業時代の苦労話、ラジオの修理を手伝ってくれた友人ものちに大きな電気の会社を興した人物だそうで、、、
大物やくざの親分〜大物財界人まで
次々と有名な人物たちの名前が登場してきました。
さすが「西荻フォレストガンプ」と言われてる安藤さんです。
日本歴史の生き証人です。
安藤さんがお元気だからこそ、こうやって貴重なお話が聞けたんです!
感謝!感謝!です。

終了後、お客さんが安藤さんに年末年始のスケジュールを聞いたら、27日にアフリカ行きの予定なんだけど、エジプトや周辺が危険な状態で同行者からなんの連絡もないのでいまのところ未定なんですよとのこと。銃をもたないと許可されない地域に行ってるのだそうです。