『チャレンジド・ピアニスト』

欧米では障害者のことを チャレンジャーというそうですが、なぜそういうのか不思議だったので、あるとき米国からホームステイにきた学生に聞いてみました。
彼が言うには「障害者は、毎日が試練に立ち向かって生きていってる人だからです」って言っていました。

日本でも障害を抱えながらもピアノを弾いてるピアニストたちを『チャレンジド・ピアニスト』といっているようです。

先日の東京文化会館での障害者のピアノフェスティバルでもたくさんの『チャレンジド・ピアニスト』たちが演奏しました。

その中の一人の青年の父からとても素敵なメッセージが届きました。


息子のピアノには、人と競うような技術はありません。
元来が不器用な人間ですし。

でも、自分のピアノで誰かを喜ばせることができることを知り、
その気持ち一心で努力してきました。

その過程では、辛いことの方が多かったのですが、
心温かい方々との出会いに恵まれ、
その応援を励みにして頑張れています。

ピアノはもちろん指で弾いて耳で聴くものですが、
心で演奏して心で聴くものだとも思います。

色々な方々が、それぞれの置かれた状況の中で頑張って音楽に向き合っています。
皆さんにそれぞれの音楽があると思います。
同時に、息子のピアノには、息子にしかない音色や心があると信じています。


息子の存在やピアノが、
皆さんを元気にしたり、心を慰めたりすることができるのであれば、
これほど嬉しいことはありません。


『チャレンジド・ピアニスト』という肩書には、
おっしゃるように、
”目の前にある困難さにいつもチャレンジするピアニスト”という意味が込められているんです。



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