ロジャー パルバース氏講演

JF(JAPAN FOUNDATION)で「面白い日本の私」というタイトルでロジャー パルバース先生の講演会が行われた。http://www17.ocn.ne.jp/~h-uesugi/
日本生活42年間で体験されたことをとてもユーモアいっぱいで話され(もちろん流暢な日本語で)、会場は終始笑いの渦に包まれていた。
東工大教授、作家、脚本家等々多才な顔をもち、作家、詩人、俳優、能役者など日本の著名な方々と親交を結んでおられるようだ。
映画「戦場のメリークリスマス」では助監督をつとめれたそうで、大島渚監督の意外なエピソードを披露された。
日本にきてから宮沢賢治を知り、すっかり魅了されて賢治の本の翻訳者にもなりました。
花巻の賢治の実家も訪ねて、賢治の実弟と亡くなるまで親しくしておられたそうだ。
銭湯や寿司も大好きで、あるとき六本木の寿司屋でいろいろ注文して食べていたら、近くに座っていた男性が驚きのようなため息をつきながらチラチラこちらを見てノートをとっているので、何をしているのかと聞いたら「寿司屋に来る外国人を見るのが趣味なんだ」と答えたそうで、その男性から「あなたはデンマーク人ですね!」
と断定的に言われ「いいえ違います」「いいえデンマーク人でしょう?」としつこくやりとりしたそうです。「どうして?」と聞いたら「今までウニを食べたのはデンマーク人しかいなかったから」
とのこと。
まるでコメディアンのように愉しく話を聞かせてくれました。
日本は北海道から沖縄までバラエテイに富んだ多文化の国で、豊かなものをもってるのでこの文化を大切にしていくべきだ。芸術をよくすることで日本はよくなる。富国強兵ならぬ富国強芸。芸術を強くすることで日本はよくなる。
親のいいなりにならないで自分の好きなことをやって生きていく。そのためには自分の心を知ること。
等など日本への提言も含めた盛りだくさんの充実した講演会だった。
就職活動中の学生さんたちも多数来場されていて、たくさんの質問をされていた。
終了後もたくさんの方が話しかけていたが、ちょっとの間を縫って思い切って私も話しかけてみた。
「サラ ストロングさんをご存知ですか?」との私の突然の問いにロジャーさんは一瞬驚かれ「ええ、以前花巻で会ったことがありますよ。」と予想した答えをいただいたのでわたしは嬉しくなり「私の家にサラ先生御夫妻を招待したことがあります。10年位前、米国の大学生たちが日本に研修旅行にきて、私の家にホームステイしましたが、そのときサラ先生夫妻が学生たちを引率されてきたのです。そのときの歓迎パーテイでサラ先生と知り合いました」「それはよかったですねー」とニコニコされていました。サラ.M.ストロング先生は米国の大学教授で宮沢賢治の童話の翻訳者でもある。http://www.honya-town.co.jp/hst/HTdispatch?nips_cd=9970981250また「ハルペンジャックさんはご存知ですか?」とまた問いかけたら
「会ったことはないけど、漢字辞書作った方ですね。」とお答えくださった。ご存知だったことがわかったので、私がハルペンさんと以前知り合ったことなど話してお別れした。
ロジャーさんの経歴についてはなんの予備知識もないまま今日の講演会に参加したのだったが、お話を聞いてるうちに、私のお会いしたことのある方たちと接点が感じられ質問してみたくなったのです。
終了後の懇親会で会場の学生さんたちともお話できてとてもいい時間を過ごすことができたいい日だった。