偉人のことば

今年になって、ラジオ新聞などで聞いたり目にして印象に残った話。

1月3日にNHKラジオで歴史家の磯田道史さんの文化講演会「涙を流しながら読んだ古文書」を聞いたときの話しです。
ある人が西郷隆盛を訪ねて行ったときに西郷さんが話されたのは、人間にとって大事なのは、生きてる時に財を成したかとか名声を得たかとかが重要なのではなく死んでからが大事なんだよ。死んでから遺された人たちにどれだけ思われているか、、、だいたいこんな内容でした。
この話を聞いたとき、ある展覧会の会場で美術館のスタッフと話したときも同じようなことを言ってたのを思い出しました。
生前は評価されずに無名のまま窮乏を極めて生を終えた芸術家たちだったのに、その後偉大な芸術家として評価されて高額の値がついてる作品を見るにつけ疑問がわいていた私にこの西郷さんの話しと似た話をしてくれました。

また先日はラジオで松島トモ子さんがソ連ゴルバチョフご夫妻に会ったときの話をしていました。
松島さんが夫人に、「今までの人生でご主人を誇りに思った時はいつでしたか?」と尋ねたとき、
クーデターが起きて自分たちは殺されるだろうという時です。夫はいつもと変わらず平静な態度だったからです。
と答えたそうです。
当然、大統領になったときや、ノーベル平和賞を受賞した時という答えが返ってくるだろうと思っていたので大きく予想が外れてしまったという。
ゴルバチョフはその夫人のことばを聞きとても喜んだ様子だったそうです。


新聞で読んだ前中国大使の丹羽宇一郎氏の話。
伊藤忠商事の社長時代に電車通勤し自家用車は大衆車だったということで、どうしてかと問われたときに答えたことば。
「社長を辞めたら、ただのおじさん。そのときのことを考え、普通の生活を続ける」



目先のことに惑わされいつも一喜一憂しているモノにとっていい教訓になりました。




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