立川志の春×デビット・ゾペティ対談

落語家の立川志の春さんの「英語で落語を演じるということ」と、『いちげんさん』などの著作で知られる小説家のデビット・ゾペティさんの「日本語で小説を書くということ」という題の対談がありました。
モデレーターをつとめられたのはNHK基礎英語などで知られるマックスウェル・パワーズさん。

志の春さんのプロフィールは帰国子女、エール大、三井物産入社という異色の経歴を持ち現在は英語落語に取り組み海外でも公演しています。
デビット・ゾペティさんはスイス生まれで日本在住30年。テレビ朝日入社という経歴も。
多言語の比較、異文化の人々と接することで感じたことなどが話し合われました。
志の春さんは米国の教育を受けてきて、いかに自分を主張するかと学んできてたのに、
落語の世界に入ったらまるっきり正反対だったのに戸惑う日々だったそうです。

日本と海外で公演するようになって気づいたことは、
日本人は周囲の人に合わせて笑おうとするが、海外の人たちは自由に一人で笑っているなと感じてるそうです。
日本人の初心者の人は「通」の客に合わせて笑ってるようだが、それぞれ自分が感じたところで自由に笑っていいんですよと話されてました。

「ゆうれい」「おいでおいで」などのしぐさは日本独特のものなので外国人には通じません。
外国で公演するときはその国のしぐさに合わせてやってるそうです。

自分の経歴が落語には何も関係がないと思ってきたのですが、だんだん落語を深めていくうちにわかってきたのは、一般人、ビジネスマンでも通用するのが落語の「まくら」です。
話術の中で「まくら」は大事なもので「ビジネスの世界にも役に立つ」と著した本が「あなたのプレゼンに『まくら』はあるか?落語に学ぶ仕事のヒント」です。

懇親会ではひっぱりだこの3人でしたが、わたしも少し志の春さんと話すチャンスがありました!